埼玉高速鉄道はいつ、岩槻まで延伸するのか?

 昭和43年、都市交通審議会答申第10号において、将来整備する鉄道として地下鉄7号線の経路(目黒方面から赤羽方面にかけて整備)が示されました。

 地下鉄7号線は、東京メトロ南北線として目黒駅から赤羽岩淵駅まで、平成12年には全通し、多くの人に利用されております。

 赤羽岩淵駅から埼玉県方面は、この地下鉄7号線の延伸計画として、昭和60年の運輸政策審議会答申第7号において旧浦和市東部まで延伸することとなり、平成13年3月に赤羽岩淵駅から浦和美園駅まで、埼玉高速鉄道の路線として開通しました。現在は東京メトロと埼玉高速鉄道との間で直通運転されております。

 埼玉高速鉄道の路線が開通する、前年の平成12年の運輸政策審議会答申第18号において、「平成27年までの開業が適当な路線」として、浦和美園から岩槻を経由して蓮田に至る、約13kmの延伸計画が示されました

 しかしながら、現在のところ浦和美園駅より北の地域で、埼玉高速鉄道の延伸工事が行われてはいません

 実のところ平成24年10月の段階で、さいたま市長が平成24年度内を目標としていた、事業着手の時期を延期すると発表、「おおむね5年後」の着手を目指すとされました。この計画の延期により、延伸区間の浦和美園・岩槻間の開業は、平成37年度頃になる見通しとなりました。




 開業時期が遅くなった理由として、やはり延伸区間の需要が一定の水準に達していないのが理由として挙げられております。さいたま市としては、平成13年に開かれた浦和美園地区の人口を平成24年から5年の間に倍増することを目標とし、ある程度、路線の需要があるようになってから事業着手したいようです。

 この延伸区間の浦和美園・岩槻間は、埼玉スタジアム駅、中間駅を設置する計画で約7.2km、建設費は約770億円と大規模なものとなりますので、自治体としても延伸に慎重になるのはわかります。
 
 さいたま市のような大きな自治体でもこのような状況ですから、岩槻・蓮田間に関しては、いまだ開業時期に関しては未定となっております。特に岩槻・蓮田間は、沿線地域で爆発的に人口が増加しない限り、延伸はなかなか難しいのだと思います。


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