最後の帝国 「中央アフリカ帝国」

 中央アフリカ共和国は国名の通り、アフリカ大陸の中央部に位置する内陸国です。
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 1960年8月にフランスより独立し、初代の大統領にはダヴィド・ダッコが就任しました。

 その後、1965年12月にダッコ大統領のいとこで、国軍参謀総長にあったジャン・ベデル・ボカサによる軍事クーデターにより、政権を奪取します。

 翌月、ジャン・ベデル・ボカサが大統領に就任し、1972年、ボカサ大統領が終身大統領を宣言、1976年12月4日には、帝政を敷くことが決定されました。

 このことにより、中央アフリカ帝国の国号となり、ジャン・ベデル・ボカサは、中央アフリカ帝国の初代皇帝となりました
 これ以後、国号に「帝国」を冠した国はなく、中央アフリカ帝国が「最後の帝国」ということになります

 1979年9月20日、ボカサ皇帝の外遊中にフランス主動でクーデターが発生し、ボカサ政権が崩壊しました。フランスの介入により、共和制が復活し、ダッコ元大統領が就任しました。

 しかしながら、このダッコ政権もクーデターにより崩壊。以後、中央アフリカ共和国はクーデターにより幾度となく政権が変わり、一時は無政府状態にもなるほどでした

 このように半世紀以上、政権が安定しないことから、現在の政権も流動化する可能性があります。



 結局のところ、中央アフリカ帝国は経済崩壊や人材不足により、政権が弱体化し、それを発端に反政府デモが発生、多数の人的被害があったため、フランスが介入することとなり、「最後の帝国」ということになってしまいました。

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