時代を先取りしすぎた? 電子マネー「Cmodeマネー」

 Cmodeマネーは、NTTドコモと日本コカ・コーラ社、伊藤忠商事が共同開発した、コカ・コーラ社の自動販売機で使えるプリペイド型の決済方法(電子マネー)のことです。

 サービスが開始されたのは平成14年のことで、当初Cmodeマネーを利用するには、各キャリアで会員サイトへ登録する必要がありました。

 登録後、会員サイトで「プリペイド」や「購入」を選択すると「QRコード」が表示され、QRコードをCmodeマネー対応自動販売機の読取装置に読み込ませることによって、入金(チャージ)や決済(商品の購入)をしておりました。(平成15年からはおサイフケータイにも対応するようになっております。)

 またCmodeマネーの利用特典としましては、利用するごとにポイントがたまり、1ポイント1円換算で、商品等の購入に使うことができたことが挙げられます。
 
 しかしながらコカ・コーラ社の自動販売機がCmodeマネー以外のiDやEdy、交通系電子マネーといった他の電子マネーで決済が可能となったことから、ローカル電子マネーであるCmodeマネー自体の存在意義がなくなったため、平成22年末をもってCmodeマネーの入金や決済のサービスは終了となりました。




 現在、コカ・コーラ社は「Coke Onアプリ」に対応した自動販売機を数多く設置しておりますが、Cmodeマネーが現役であった時代に設置されたマルチマネー対応自動販売機はまだ元気に稼働しております。

 そのマルチマネー対応自動販売機の電子マネー選択ボタンが並んでいる面の上部に、今でも不自然に残った赤いボタンを見ますと、かつての「Cmodeマネー」が対応していたころを思い出します。スマートフォン全盛となった現在では、時代に即して改良していけてれば、Cmodeマネーは面白い存在となったと思うのですが。