個人向けの預金が利用でき、コンビニエンスストアのATMでもキャッシュカードが使える「商工中金」について

 皆様は、「商工中金」という金融機関をご存じでしょうか。商工中金は正式名称を「商工組合中央金庫」といい、国内唯一の日本政府と民間の団体が出資する政策金融機関です。

 昭和11年には旧商工組合中央金庫法に基づく、協同組織金融機関として設立され、いわゆる「小泉改革」の時に完全民営化・株式市場への上場が計画されましたが、現在は株式会社に改組されたものの、リーマンショック等の影響により、完全民営化までは道半ばといったところです。

 さて商工中金は政策金融機関であるため、全ての都道府県に出店しております。現在では民間の金融機関にかなり近い業務をしているといったところです。(以前は預金保険制度に加入しておりませんでしたが、平成20年10月からは加入しております。)

 株式会社となる以前、商工中金は金融債の発行が認められている金融機関でした。この金融債は税金の面で、預け入れ期間の同じ、銀行の通常定期預金に比べてもいくらか金利が高かったことから、高金利時には大変な人気の金融商品でしたので、金融債と商工中金を絡めてご存じの方もいらっしゃると思います。(余談ですが、バブル期の高金利の時代は、預金金利がどの金融機関も横並びの時代だったのです。)

 現在では金融債の発行は終了(平成24年12月27日付をもって終了)しておりますが、先述した通り、全ての都道府県に出店しておりますので利用の仕方次第では、都市銀行のように利用できるといえます。

 普通預金・定期預金、インターネットバンキング・テレホンバンキング機能はもちろん、店舗は限られますが投資信託の販売も行われております。

 特筆すべきは、商工中金のキャッシュカードが利用できるATMが多いことです。手数料無料で利用できる時間を挙げていきますと次のようになります。(当座預金に関しては商工中金のホームページをご覧ください。)

 商工中金 ATM
 入 金
 平 日 08:00から21:00 無料
 土日祝 09:00から17:00 無料
 出 金 
 平 日 08:00から18:00 無料
 土曜日 09:00から14:00 無料

 ゆうちょ銀行 ATM
 入 金
 平 日 08:00から21:00 無料
 土日祝 09:00から17:00 無料

 セブン銀行・イーネット・ローソン ATM
 入 金
 平 日 08:00から21:00 無料
 土日祝 09:00から17:00 無料
 出 金 
 平 日 08:00から18:00 無料
 土曜日 09:00から14:00 無料

 セブン銀行・イーネット・ローソンといったコンビニエンスストアのATMが無料で使えるのは大変便利ですね。



 以前、商工中金のキャッシュカードは、日本興業銀行(現・みずほ銀行)、日本長期信用銀行(現・新生銀行)、日本債券信用銀行(旧・日本不動産銀行、現・あおぞら銀行)と商工中金が加盟するLONGSというキャッシュサービスのネットワークのATMでしか相互利用できなかったことから考えますと利便性が向上したといえます。

 世間的には、商工中金に関する話題は、いつ完全民営化して上場するのかということであると思いますが、先述したように利用できるATMが多いことですので、興味のある方は口座を開設してみてはいかかでしょうか。

JR北海道、平成28年12月からインターネット予約サービス「えきねっと」を導入へ

 JR北海道は、平成28年12月1日からインターネット予約サービス「えきねっと」を導入すると発表し、現在JR北海道が運営する「JR北海道予約サービス」は平成29年2月頃にサービスを終了することもあわせて発表しました。

 「えきねっと」はJR東日本ネットステーション(JR東日本グループ)が運営するインターネット予約サービスのことで、現状ではJR北海道管内の奥津軽いまべつ駅、木古内駅、新函館北斗駅、五稜郭駅、函館駅の5駅のみが「えきねっと」で予約した切符の受取が可能です。

 今回の発表によると平成28年12月1日の「えきねっと」導入以降は、北海道内にある取扱駅101駅とツインクルプラザ14か所で予約した切符の受取が可能となります。

 現在のJR北海道予約サービスでは、予約対象の列車が北海道新幹線、東北新幹線、道内の特急列車、快速「エアポート」等に限られるため、「えきねっと」の導入により、予約対象列車が全国の新幹線やJRの特急列車等にも拡がります。

 「えきねっと」利用者はJR東日本管内はもとより、今回発表のあったJR北海道管内、JR西日本の北陸新幹線の各駅、福井駅や和倉温泉等の在来線5駅でも切符の受取が可能となりますので、利便性が上がって良かったのではないかと思います。



 さて話は変わりますが、JR北海道に関連したニュースとして、北海道新幹線のお盆期間(8月10日から8月18日まで)の予約状況(7月26日の時点)で、在来線時代の前年比の2.6倍と予約が好調とのことです。

 しかしながらその反面、JR北海道には在来線存廃問題といった発足当時からの問題も伝わってきております。今後どのようにして、同社の経営を好転化させていくのか注目していきたいところです。

ながの東急シェルシェがリニューアル 平成28年11月17日に平安堂長野店がシェルシェに移転オープン

 現在、「ウエストプラザ長野」(長野市末広町)で営業している書籍販売の平安堂長野店が、平成28年11月17日にながの東急百貨店シェルシェに移転オープンするとのことです。

 平安堂長野店は移転に伴い、平成28年9月11日の営業終了後より一時休業となりますが、書籍の注文や予約に関しては受付(現在のビルの5階にて)します。

 ながの東急百貨店は、JR長野駅前に開店してから平成28年11月に50周年を迎えますが、50周年を機に新館のシェルシェをリニューアルし、その核店舗として2階と3階部分(合わせて売り場面積、約1700平米)に平安堂長野店を誘致したものです。大まかな売り場構成としては、2階では書籍を販売、3階では児童書・文具・CDを扱うとのことです。

 またながの東急百貨店全体としても一部のテナントの入れ替えや売場のレイアウトの変更も行われます。

 これは北陸新幹線金沢延伸開業に伴い、競合する駅ビル「MIDORI長野」が増床オープンしたことにより、ながの東急百貨店の売り上げが減少したため、その打開策のために目玉として、平安堂長野店を誘致したともいえます。

 もともと平安堂長野店は、ながの東急シェルシェの北西の南千歳公園をはさんだ、守谷第一ビル(長野市南千歳町)に出店しており、長野五輪開催の前年の平成9年12月に「ウエストプラザ長野」に移転しました。

 ただ平安堂長野店が移転した後も守谷第一ビルにはCD販売の平安堂MUSICがしばらくの間ありましたが。

 そのようなことから平安堂長野店は、何年か振りに南千歳町に店舗が戻ってきた格好といえます。



 平安堂は一時、長野県外にも店舗がありましたが、業績の低迷により平成24年に高沢産業(本社・長野市)に買収され、現在は実店舗での書籍販売としては長野県内でのみの展開となっております。

 町にある本屋自体が減少してきたことから、以前のように本屋の店頭で面白そうな本を探して、試しに買ってみるという機会が少なくなりました。

 インターネット書店や電子書籍も便利で良いのですが、町には数軒でも良いので本屋があると大変有難いと思います。

記事最終更新 平成28年8月23日