長野電鉄長野線、地下化開業当時の思い出

  昭和56年3月に長野電鉄長野線の長野・善光寺下間が地下化され、地上線の走っていたところは、現在、長野大通りとなっております。

 私は地下化して1か月以内に長野・桐原間を祖父と乗車しました。下車した後、桐原駅の北にある皇足穂吉田大御神宮に参拝した思い出があります。(長野電鉄長野駅で発行された記念乗車券を持っています。)

 当時、地下化された区間を乗車してみた感想は、地下区間が意外に短かったという感想でした。

 国鉄長野駅から権堂周辺、三輪方面にかけての渋滞緩和のための地下化ですので、現在運行されているように本郷駅の手前まで地下化すれば十分なのですが、当時は私も小学校入学前であったので、そのようなところまでは考えが及びませんでした。

 地下化となっても二年程度は、市役所前駅の交差点の手前(東側)は、踏切跡が段差でわかりました



 昭和40年代末期から長野・善光寺下間の連続立体交差事業は、地下化以外にも高架化する計画もあり、高架化は地域の分断化につながり、将来の長野市中心部の発展には地下化がふさわしいということで地下化に決定した経緯があります。

 ただ地下化から30年余りたちますが、その当時より定期での乗客は大幅に減少しております。

 地方の公共交通に共通したことですが、自治体や事業会社を含め、乗客をもっと増加させる策を講じなければいけませんね。


東京・大阪・名古屋の都市圏を結ぶガスパイプラインの整備へ

 経済産業省がこのほど、東京・大阪・名古屋の都市圏を結ぶガスパイプラインの整備計画の策定を目指すとしております。

 これは現在、東京・大阪・名古屋の都市圏で相互に接続されていない都市ガスを相互にやり取りができるようにするもので、災害対策のための社会資本強化、ガス業界の競争促進につながるのではないかと考えられております。

 整備計画では、液化天然ガス(LNG)の基地が集まる3大都市圏を結ぶ「太平洋ルート」と、「日本海ルート」を想定しており、現在パイプラインのない神奈川県と静岡県の間の約80km富山県から石川県、福井県を経由して滋賀県に至る約280kmの整備が必要となっております。



 地元には、日本海側の新潟県から首都圏へ向けてガスを送る、帝石のパイプラインがあるので、全国にも似たようなパイプラインがあり、パイプライン自体珍しくないものだと思っておりました。

 しかしながら、先述の整備計画を見ますと、かなりの長距離となっており、意外にパイプラインが整備されていないことに驚きました。

 先日、東西間の電力の送電能力を周波数変換装置等を使って、10年ほどの工期で現在の2.5倍に増やす計画が発表されております。

 電力に続きガスも社会資本の充実に向けて、さらに一歩踏み出したことになり大変良かったと思います。

直接民主主義を標榜 ハンガリーの「インターネット民主党」

 中欧のハンガリーに「インターネット民主党」という政党がありました。

 通常の選挙制度で獲得した議席(間接民主制)を直接民主的に運用するとしており、具体的には、国会での議題や法案の賛否を一般国民がサイトにおいて投票し、例えば「インターネット民主党」が10議席獲得していた場合、サイトでの投票結果で賛成8割、反対2割であった場合、「インターネット民主党」の議員は、8人の議員が賛成票を投じ、2人の議員が反対票を投じるということです。

 これにより間接民主制の直接民主主義による補完ができるとしておりました。この政党は2004年に設立されたものの、2010年には解散となっており、当然1院制のハンガリーの国民議会にも現在議席はありません。

 日本国内でも、これと似たことをやった政治団体があり、その名も「支持政党なし。」

 平成26年の第47回衆議院議員総選挙で「支持政党なし」は比例北海道ブロックから2人の候補者が立候補しました。



 驚くことにこの選挙では、「支持政党なし」は10万票余り獲得、かつて与党であったこともある社会民主党や日本維新の会より分離して設立された次世代の党よりも多く得票しました。

 衆議院議員選挙の中選挙区制度時代には、所属議員が1人の政党(政治団体というべきか泡沫政党というべきでしょうか)もあり、開票日翌日の新聞はいろいろな政党の得票結果があり、結構楽しめました。

 (余談ですが、昭和62年から平成5年まで田川誠一氏が代表を務める「進歩党」という政党がありました。国会議員は田川衆議院議員のみでしたが、地方議会でも少数ではあるものの議席を獲得しておりました。進歩党は泡沫政党ではありません。)

 さて先述のインターネットサイトでの一般国民の投票結果を反映して、議員が投票するという「現代的」な投票行動といえますが、選挙は政治家そのものを有権者が決定するのが本筋ですので、私は「支持政党なし」には投票いたしません。