こうのとり5号機の搭載品のなかにある超小型人工衛星「CubeSat」について

 8月19日、こうのとり5号機は鹿児島県にある種子島宇宙センターからH2Bロケットで打ち上げられました。
 
 8月24日午後7時29分は、国際宇宙ステーションに滞在している、油井亀美也宇宙飛行士のロボットアームの操作による捕獲が成功、25日午前2時28分、国際宇宙ステーションとのドッキングを完了しました。

 こうのとり5号機には、船内物資約4.5トン、船外物資約1トンの合計約5.5トンの物資が搭載されております。

 その搭載物資の中に食料や実験材料・器具の他に、超小型衛星「CubeSat」が搭載されているのですが、私は最初これを見た時になぜ超小型の人工衛星が積まれているのかよくわかりませんでした。

 国際宇宙ステーションには、宇宙実験棟の中では最大の実験棟である日本の実験棟「きぼう」があります。このきぼうにはロボットアームと小型衛星放出機構があり、それを使うことによりCubeSatと呼ばれる超小型の人工衛星を軌道上に放出することができます。

 この方法は、従来のロケットで人工衛星を直接軌道に投入する方法に比べ、はるかに小さな衝撃で、また多くのCubeSatを効率的に軌道上に投入できるという利点がありこうのとりでは3号機からCubeSatを他の物資と併せて搭載しておりました。



 今回、きぼうから放出するCubeSatは全部で18機で、次の通りです。

 S-CUBE (流星観測衛星・千葉工業大学)
 Flock-2b (米国) 14機
 SERPENS (ブラジル)
 GOMX-3 (デンマーク)
 AAUSAT5 (デンマーク)

 私は、人工衛星を軌道に投入するには、従来のロケットで投入する方法しか知りませんでしたので、確かに宇宙空間から放出して軌道に投入するのは、理に適っているなと思いました。