北方領土の人口について

 今何かと話題の北方領土の昭和20年8月15日現在の人口が独立行政法人北方領土問題対策協会のホームページにありました。

 北方領土は、我が国固有の領土で、現在ロシアに不法に占拠されております。2島(歯舞・色丹)返還、3.5島(択捉島の半分を双方で領有)返還、4島返還と、何島返還されるかの交渉が、日ロの間で度々行われております。

 当然のことながら我が国は、4島返還を主張しております。(本来であれば、南樺太や全千島も返還してほしいところです。)

 さて昭和20年8月15日現在の北方領土の人口は次の通りでした。

 歯舞群島 水晶島   986人
 歯舞群島 秋勇留島   88人
 歯舞群島 勇留島    501人
 歯舞群島 志発島   2249人
 歯舞群島 多楽島  1457人
 色丹島       1038人
 国後島       7364人
 択捉島       3608人

 
 合計しますと、1万7291人となり、漁期になると、北海道をはじめ本州からも5000人以上の出稼ぎ労働者が来たため、人口は大きく増加したとのことです。

 この統計によると歯舞群島の志発島の人口が2249人と多いのに驚かされます。水産資源が豊富であったことから、江戸時代には無人島であった、この島も歯舞群島で最も多くの人が住む島となりました。しかしながら現在は定住している人はおりません。ちなみに現在は根室市(ロシアが実効支配)です



 次にロシアから発表された平成21年現在の北方領土の人口ですが、定住者のいない歯舞群島を除く3島合計の人口は1万6346人と、昭和20年8月と比較しても減少しているという体たらくです。

 ロシアが領有権を主張するのであれば、実効支配から旧ソビエト連邦時代を含めて、約70年経過しているのですから、経済的にも軍事的にももっと発達してそうなものですが、そのようなところは見えてきません。

 早期に4島返還されるのであれば、日本国内としては満額回答、ロシア側も日本側から極東地域における多額の経済支援や高度な技術支援を引き出せると思うのですが、なかなかうまくいきませんね。